ポータブルミキサーの製作














補足説明

基板上でマイクプリアンプからライン入力部への接続はありません。
これは、マイク入力、ライン入力と切り替えれる様にするためです。
また、VUメーターへの入力部は基板上の配線が入っていません。出力トランス1次側接続点にピンヘッドを立てれますのでそこからVUメーター入力部半固定VRへ配線が必要です。半固定VRの3番のスルーホールの隣に接続用のスルーホールがあります。シールド線として細いマイクケーブルが良いと思います。私はMVVSSP0.2SQX2Cというケーブルを使いました。
下の写真は基板裏で接続したときのものです。基板表で配線したほうが良いと思います。


入力切替、ヘッドホン、VUメーターなどのセレクターとしてフジソクのMR3-4という小型のロータリースイッチを使いましたが、大変高価です、1個当たり専用のつまみとで1800円〜2000円近くします、納期もかかります。スペースに余裕があれば安いタイプでよいと思います。

電源のDC-DCのレギュレータは±12V用として2個使いましたが、1個でいけそうです。その場合電源部を下の写真のように配線改造が必要です。

消費電力についてはレギュレータモジュールを1個に減らしても大幅には変わりません。20〜30mAほど減ると思います。ファンタム電源を動かすと全体で380mAファンタム電源オフで250mAぐらいです。そのため+15Vレギュレータモジュールへのスイッチをつけて使わないときはレギュレータモジュールの電源を切ってください。基板上に電源スイッチパターンがあります。±12Vのモジュールが9V〜36V、15Vモジュールが4.5V〜18Vなので
9V〜18Vで使用できます。私は12Vとしましたがバッテリーパックでよくある10.8VでもOKです。
これですとバッテリーも充電器も安く入手できると思います。

消費電力については今後の問題点です。

この基板ではどの組み合わせでも位相が合うようにしていましたが、改良版にしますと前のLINE部の前半分がマイク部となるためライン入力において位相が反転してしまいます。マイク使用時は全体で位相問題ありませんがライン入力ととマイクを混ぜると位相の問題が起こります。
これについても今後の問題点とします。

VUメーターを正規のメーターを使用する場合は問題ありませんが、ラジケータなど直流メーターを使用する場合はメータへの電圧をなるだけ高くしメーターに直列に入れる抵抗値を高くします。基板に整流用のパターンを用意しましたが直列に入れる抵抗用のパターンがありません。メーターの中に入れるか、配線途中に抵抗や半固定を入れてください。

アッテネータについて
回路図では+4dBとー60dBとなっていますが6Pのスイッチでは正しくー60dBとなりません
正しくはー54dBになります。
−60dBとするには12pのスイッチを使う必要があります。
現在はアッテネータを600Ωの負荷抵抗として流用しています。
下記の図を参考にしてください。


ファンタム電源ですがチャンネルごとの電源を用意しました、1回路で2チャンネル分をカバーできそうですがマイクに供給すると電圧降下し、マイクによっては2本分もたないこともあります。6倍圧で48VですがLPF出力点で50V程度となっています。コンデンサーは50V以上の耐圧が必要です。
シールドケースは必ず必要です、基板のトランスやファンタム電源周りの穴はトランス取り付けやシールドケース取り付け用穴です。


改造しました。


前のレタリングが残っています。入力セレクターを側面に移動しました。
このままでは誤ってトグルスイッチを動かしそうなのでガードを付ける予定です。

白い部分が12V/2200mA/hのニッケル水素電池です。電池の持ち時間についてまた後ほどお知らせします。
また、今回マイク入力によるレベル合わせをしました。
マイクはソニーECM-672 感度-42dB(0dB=1V/1Pa,1kHz)を使用し、1kHzの信号をスピーカーから出してマイクを音圧計が72dBの位置に置き、チャンネルVR3時の位置で0VUとなるように各チャンネルをあわせました。
これをマイク感度-42dBは約10mVであるとすると音圧72dBは-30dB=1/31.6となるので0.316mVの出力となります。これを0VUとするのは増幅度がやや高めですがVRで絞れるのでよしとします。
(0dB=0.775Vで換算すると0.25mVとなります)
またライン入力ではチャンネルVRが11時の位置で増幅度0dBとなります。VRを一杯まで回すと増幅度約20dBとなります。

すみません計算に誤りがありました。
もう少し詳しく説明します。マイク感度-42dB(0dB=1V/1Pa,1kHz)は1Pa=音圧94dBで、電圧基準は0dB=1Vで-42dBということです。故に-42dBは約10mVです。
音圧72dBは94dBから-22dBで約1/10です。故に10mV/10=1mVとなりマイク出力1mVです。
0dB=0.775Vで換算すると-42dB=7.75mV,更に音圧72dBで1/10となりマイク出力0.775mVです。
私もかなりあやふやなので、誤りがありましたらご指摘願います
すみません換算部分おかしいですマイク出力に関係ありませんので0dB=0.775Vで10mVは-37dB
つまりマイク感度-37dB(0dB=0.775V/1Pa,1kHz)でマイク出力は換算基準に関係なく1mVでしょうか。

電池の持ちについて
満タンに充電し、ヘッドホンでモニターしながらファンタム電源で1本マイク入力しレコーダーに出力の状態で電池の持ちを確認しました。結果は5時間半でした。2200mA/hを380mAで使用しましたがやはり電池の容量が規定どおりでない可能性があります。満タンで5時間半は実用的かどうか解りません。予備の電池を外部電源として用意する必要があるかもしれません。
充電器はバッテリースペースのユニバーサルスマートチャージャーCHUN-0212DCを使いました。
充電時間は大体2時間半でした。

VRについてですが、ヘッドホン用VR以外は各チャンネルVRも出力用もAタイプでなくBタイプのほうが良いと思います。調整しやすいと思います。

マイクアンプ部の変更を検討中です。ライン入力をアッテネータにより入力できるように考えています。
またプリアンプをフロント部にトランジスターにした場合の入力電圧をテスト中です。

テストしましたが周波数特性が良くありません2SC1815GRと2114DDの組み合わせでしたが、トランジスタとオペアンプのインピーダンス整合の問題でしょうか低域の特性が問題です。
あまり難しくせず簡単な1石のプリアンプにしました。




マイクアンプであったSA2011と差し替えで使います。

旧回路のIC3番ピンの入力回路の2.2kと22μFはカットして使用します。5番ピンの10μFのコンデンサーは不要ですが、これを使用する場合は試作回路コレクターに繋がる1μFを使いません。またエミッターに繋がるコンデンサーは10〜100μFですがスペースに余裕があれば100μFにして下さい。入力ラインの15kΩは不要です。
試作品は設計値通りの部品がなかったため抵抗値が設計値と違いますが、出来るだけ設計値どおりで作製してください。
また、hfeは270で設計しています。hfeを測定できる場合は270±20ぐらいでお願いします。
ALCは使えなくなりますが、ICが入手できない場合の代用回路です。
VU回路に問題があります。正規VUメーターでは問題がありませんが、ラジケータなど直流メーターが整流回路を使ってもうまく動きません。再検討して報告します。
VUメーターの回路を次のようにします。


プリントパターンは次のよううに変更します。

ラジケータなど直流メーターの場合は1N60で半波整流してから後半アンプに入れます。

さて、もう1点懸案事項としてファンタム電源が15Vであるのでレギュレータが余分に必要なので12Vから使えるように検討中です。

ファンタム電源の目途が付いたので、回路を次のようにしました。


回路A.pdf へのリンク

ファンタム電源は6倍圧から8倍圧に変更します。マイクプリアンプはトランジスタ1石としMICとLINEの切替はアッテネータのON,OFFで対応します。




その他気付いたことがあればここにアップします。

ホームへ