それでは回路図を説明します。
全回路図
パネル回路図

まず、全回路図とパネル回路図を印刷してください。
図面を見ながら説明を読んでください。

基本構成部 CPU,ROM,RAM,パラレルポート2組、シリアルポート1組、クロック発振部2組、リセット回路。
これに、I−O アドレスデコード部、メモリーリードライト部、ROM、RAM切替部となります。
I−O アドレスデコードは74HC86でA4〜A7を選択SWをONにすると入力を反転します。それとA1〜A3をNANDすることで8255,8251のCS_を決定します。A4〜A7のデコードは全て共通です。

メモリーリードライト部はMREQ_、IORQ_、WR_、RD_の合成でI−O部のI−O W_、I−O R_を8255,8251へ接続します。
MW_,MR_はパネルSWのインクリメントと、ライトを合成しOE_とWE_をRAMへ接続します。
ここで、ライト動作後インクリメントとメモリーのリードを行ないます。そのためWRITE信号をHC123を使い2段階で遅延します。
最後にROM,RAM,切替ですが、リセットするとH−RAMとROMが選択されます。
プログラムでFFHのOUT命令を実行するとA0〜A7がHとなり同時にI−O W_がLとなってHC279が反転しL−RAM,H−RAMに切り替わります。リセットするまで戻りません。
次に、パネル回路ですが、SWはLS197のプリセット入力に入ります。LOADーSWをLにするとLS197にプリセットされます。
出力データは、バッファLS245を通ってアドレスバスに入ります。データバスは下位8ビット共通でバッファを通してデータバスに入ります。各バスからはHC04を通ってLEDを点灯します。
LS245はSW側からバス側へのみ有効です。また、データバスへは、ライト信号WE_で有効になります。
CPUが動いている間はHインピーダンス状態です。

今回作成しますボードは拡張性がありませんが、一般的にはボードにソケットを使い、マザーボードを介して
拡張します。

最近はマザーボードといえばCPUやメモリー、コネクターをオールインワンでワンボードにしたものをいいますが、
IBMがAT機を出す前はメインボードや、システムボードと呼んでいました。
マザーボードというのはカードコネクタの付いた各種バスラインが配線されたボードのことです。
写真は1976年ごろのモトローラのマニュアルにあるエクササイザー説明書の一部分です。
Card Rackの底にカードコネクターがあり接続されているボードが見えます。
バスラインや電源のプリントパターンがあります。これをマザーボードと呼びます。
AT機のマザーボードという呼び方もカードコネクタが付いているためこのように呼ばれるようになったものと思われます。

下の図はそのボードの配線図の一部ですが、マザーボードと表記があります。
このマザーボードは簡単そうに見えますがレイアウトやバスラインのターミネーションなど、結構性能に反映されます。


マザーボード全体図

エクササイザーといえばこのころ80系のコンピュータに対抗して68系のコンピュータで業務用コンピュータとして販売されていたものです。マニアの人は車を買うかエクササイザーを買うかといわれたものです。
コンピュータも高かったし、TTYも高かったです。
TTY(20mAカレントループ)もしくはRS−232C接続でアセンブラ等でソフト開発しROM化するのが目的です。
アセンブラ等も紙テープで提供されています。このころはTTYのインターフェイスがけっこう多かったです。
私はEXORciserは高くて手が出ませんでしたが、モトローラの評価キットを改造してMIKBUGとTTYでアセンブラを動かしていました。
EXORciser外形図


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